犬は本来群れをなして生活する動物です。集団の中では順位付けがなされ、リーダー犬といわれるアルファ犬が決まります。
同じように家庭でも家族の主従関係を上手に見極め順位付けします。犬の中で一度順位付けが決まってしまうと、自分より上位のものに対しては服従心が強く協力的になりますが、逆に下位の人間に見られると扱いが難しくなります。
犬は縄張り意識が非常に強い動物ですので、見知らぬものや外部のものに対しては、神経質となり、縄張りを侵すものを警戒し、威嚇する傾向があります。
尿によるマーキングは自分の臭いを付けて縄張りを主張するためのもので、他の犬が尿をかけた場所にそれを打ち消すように臭いを付けます。特に青年期を迎えたオス犬によく見られます。
良く見ていると、寝場所と決めた場所では3~4回の旋回運動をします。これは寝場所の安全性、状態をクルクル回りながら確認している行動で野生時代の本能によるなごり行動です。
そのほかに、おもちゃ等をサークルの隅へきちんと自分で片付けている行動も、自分の獲物が他の動物に奪われないようにするためのなごり行動です。
犬は敵意がないことを示すため、姿勢を低くしてシッポを下げ這いつくばるように伏せをしながら近寄ってきたりします。更に、仰向けになって犬の急所でもあるお腹を見せるのは、最大の服従の姿勢となります。
犬が服従や自分が下位であることを必死で示す時に、よくおしっこをすることがあります。お仕置きされたり、叱られた時にも良く出る行為ですが、これらは服従の合図でもあるためお仕置きをしてはいけません。
犬が攻撃体制に入った時は、耳を前方に向け、鼻にシワを寄せながら犬歯をむき出して睨みつけてきます。毛を逆立て、唸り声をあげることもあります。敵が一歩でも近づいたら攻撃しようという構えです。
そのほかにも回避的な攻撃態勢として、しっぽを丸めて後ろ足の間にしまい、毛を逆立て唇を後ろに引いていたら、恐怖心を感じているサインです。
いずれの場合も限界を超えた途端に攻撃に転じてきますので、非常に危険な状態です。近づいてはいけません。
犬が争いを避けるために取る行動をカーミングシグナルといいます。自分や相手を落ち着かせる、相手に敵意がないことを示す、不安や不快感を示す、自分以外の犬同士の争いをやめさせるなどといった意味があります。
代表的なサインは、あくびをする、視線をそらす、瞬きが増える、目を細める、舌をペロペロ出す、体を振る、体をかく、急に足のニオイを嗅ぐなどです。